十条商店街の老舗かき氷店「だるまや」で、一個3000円のかき氷を販売しているという。一個3000円の理由は、高級マンゴー「太陽のたまご」を使っているからだとか。ぜひ実際に味わいたい! という訳で財布をかえりみず、十条の「だるまや」へ向かう。
店内には、手書きのメニューが貼られている。あずきやみかんなど、通常メニューの下に怪しく輝く「マンゴー 3000円」。かき氷に3000円出す人はいないだろう。なら僕が体を張ろうじゃないか。勇気を出して女将に注文する。
「あのお兄さんが3000円のかき氷を頼んだ」と、店の中でちょっとした話題になり恥ずかしい。女将によれば、デパートで買えば10000円するようなマンゴーを安く仕入れられたので、限定販売しているそうだ。一体どんなかき氷なんだろう? 期待と緊張で待っていると、ついに目の前に「完熟マンゴーかき氷」があらわれた!
氷の上にきらきら輝く、肉厚のマンゴー。驚くことに、氷にソースが一切かかっていない。氷とマンゴーだけというシンプルさ。とけないうちにいただこう。
冷やっとした肉厚マンゴーが、口の中でとろける。次の瞬間、じゅわわ~っとやさしい甘みで満たされる。これだけ甘いなら、ソースなんていらない訳だ。
熟練の技で削られた氷は、空気のように軽い口あたり。マンゴーは氷の中にも贅沢に使われていて、スプーンが止まらない。ああ、幸せ。これぞ贅沢の極み。
「だるまや」の「完熟マンゴーかき氷」は、間違いなく3000円の価値があった。