暑い夏こそカレーだ。今回の不器用男子のキャラ弁・キャラごはんは、カレーにしよう。組みあわせるキャラは、なつかしのゲーム「パックマン」。パックマンカレーをつくりたい。
材料はごはん、レトルトカレー、ハム、スライスチーズ、のり。さっそくパックマンづくりに取りかかる。
まずハムの上にチーズをかさねて、パックマンの形に切る。こだわりとして、なめらかな丸ではなく、昔ながらのパックマンの形にしたい。まわりがギザギザした、ドットのパックマンだ。
しかしこのこだわりが僕を苦しめる。ハムとチーズをギザギザに細かく切るのはとてもむずかしい。不器用ですから。そこでパックマンをかいたクッキングシートをチーズに乗せ、ていねいにカットすることにした。
今ふりかえると、パックマンはまだかんたんだった。本当の敵は、敵キャラのおばけだ。やつのギザギザぶりははんぱない。とくに足もとのギザギザには何度も心が折れそうになる。
目をしょぼつかせながら、なんとか敵キャラもつくりあげた。しかし何かもの足りない。パックマンのゲーム画面をみて考えていると、ハイスコアの文字が出てきた。そうだ、ドットの文字で「ＣＵＲＲＹ（カレー）」と入れよう！ しかしこのひらめきがまた僕を苦しめる。
ハムとチーズをかさね、小さな文字をナイフで切っていく。ミリ単位でギザギザに切らねばならず、泣きそうだ。とくに「Ｒ」、Ｒの難しさといったら！ 目を血ばしらせながら、ようやく文字を切り終えた。
皿にごはんをのせ、ごはんの上にパックマンたちを慎重にのせる。さいごにカレーを流しこめばできあがりだ。ゲーム画面のような黒いカレーをえらんで入れる。
できたー！ 心の中でさけぶ。ドットのギザギザにどっと疲れたが、ユーモラスなカレーをみて満足した。ゲームオーバー寸前だったが、なんとかパックマンカレーをクリアした。