「大人たばこ養成講座」や「東京メトロ」でおなじみの人気イラストレーター、寄藤文平さんの展覧会に行ってみた。ユニークなイラストが多い寄藤文平さんのことだから、個展もきっと面白いにちがいない。
展覧会は銀座「ギンザ・グラフィック・ギャラリー」で行われている。銀座で個展というと敷居が高いが、そこは寄藤さん。窓やのぼりにユーモラスなすいかのイラストでお出迎え。入場無料なのも嬉しい。
会場に一歩入ると、ごあいさつのイラストが。よくみると黒板にチョークで描かれている。黒板に描かれているのにうまい! と当たり前ながら驚く。
展覧会のテーマは「寄藤文平の夏の一研究」。寄藤さんらしい遊び心のある研究がたくさん。難しい元素記号をかわいいキャラクターにしたり、映画のワンシーンをシンプルすぎる絵で見せたり。
地下に降りると、不思議な世界が広がっている。壁にずらっと並んだ黒板と本。何だろうと近づいてみると、同じ一冊の本について、色々な表紙デザイン案が並んでいる。寄藤さんが本の装丁をデザインするときのアイデアが、黒板にチョークで描かれているのだ。
本のタイトルから考えたり、映画のセリフをヒントにしたり、寄藤さんのユニークな発想法が見られて楽しい。部屋の真ん中には黒板と本が並べられ、どの装丁が良かったかチョークで書いて投票できる。
銀座の一等地なのに、黒板にチョークというミスマッチにやられた。寄藤さんの頭の中がのぞける、楽しい研究だった。
「寄藤文平の夏の一研究」
場所 ギンザ・グラフィック・ギャラリー (ggg)
開催期間 2012年9月3日(月)-29日(土)
住所 〒104-0061 中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル
電話番号 03.3571.5206
営業時間 11:00 a.m.-7:00 p.m.(土曜日は6:00 p.m.まで)
日曜・祝日休館 入場無料