もしも、あなたのサイトを有名人が見ていたら、どうするだろうか? イヨッシャー! と叫び、裸で町内を全力疾走するだろうか。それとも嬉しさを抑え、バーボンをかたむけひとり微笑むだろうか。たぶん、予想できないと思う。
まさか、僕にその時が訪れるなんて。
先日、ある有名人から「ブログを読んでいますよ」とtwitter上でコメントを頂いた。その時僕はどう思い、何をしたのか振りかえりたい。
きっかけはtwitterのこのつぶやきだ。
当ブログを紹介して下さっている嬉しいコメントだ。シンプルなコメントなので見逃しそうになるが、コメント主の名前を見てハッとする。「飯野賢治 kenji eno」。もしかして有名ゲームクリエイターの飯野賢治!?
いやでもまさか、僕の個人ブログなんて見るはずがない。顔写真も僕のイメージする飯野賢治とは違う。本人が読まないことを祈るが、もっとこう、見た目はマツコDXに近いイメージだ。「えのけんじ」さんという見知らぬ人だと思い、いったんパソコンを閉じる。
しかしどうも気になる。さっきのコメントはあの飯野賢治さんではないのか。もう一度twitterにアクセスし、そこからプロフィール、ブログへ飛ぶ。……どう見ても本人である。『Dの食卓』など人気ゲームをつくった、wikipediaにも載っている飯野賢治さん本人だ。
この時は嬉しさと驚きでいっぱいだった。そして誰かに自慢したい気持ちを抑えられず、twitterに書き込んだ。
本人に返事はせず、つぶやくだけというのが著者のチキンぶりを示しているが、なにせ相手は有名人。おいそれと気軽に話しかけてはいけない。いい思い出になった。今日はいい夢見れるぞと思い、パソコンを閉じようとすると、飯野さんから返事があった。
なんということでしょう。『面白いサイトを見つけたよ』というのは僕の個人ブログだ。飯野さんは今回たまたま見たわけではなく、前から僕のブログの読者だったというのだ。
信じられなかったが、最高に嬉しい。同時に恐縮した。梨本勝より恐縮した。飯野さんにお礼のコメントをする。本当は「僕も青春時代にDの食卓を買って遊びました!」と言いたかったが、いきなりなれなれしいぞと思い自重した。
すると飯野さんからさらに返事が。有名人から一般人へのコメントは一回きりと思っていたので、出血大サービスである。
コメントを読み目がしらが熱くなる。僕のブログの明るさと楽しさのスパイスが好みだというのだ。すかさず返事をする。
興奮していたのだろう、「楽しく読めめる記事」というライターらしからぬミス。飯野さんのことばは胸にしみた。今までやってきたことは間違ってなかったのだ。
最後に飯野さんにこう返事をした。
有名人が自分のサイトを見ていると知ったら、初めは信じられない。本人だと確信すると、嬉しくなって他人に自慢する。そしてやりとりが長くなると恐縮する。けれどやっぱり嬉しくなる。夜はいい夢が見られて、幸せな気分になる。