もしも、セルジオ越後がマックの店員だったら

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セルジオ越後

 サッカーワールドカップの予選が盛り上がっている。テレビでは解説のセルジオ越後が、愛ある毒舌を飛ばす。そんな越後の毒舌解説を聞いてふと思う。もしもセルジオ越後が別の職業、例えばマックの店員をやったらどうなるだろう? 想像して書いてみた。


「いらっしゃい。お客さん、注文は?」
「え~と、チーズバーガーとコーラください」
「それじゃ足らないと思いますネ。あと2点、3点追加して初めてお腹いっぱいと思いますネ」
「は……?」
「選手交代でポテト追加したら面白いんじゃないかと思いますネ。ピッチレベルのナナミ、ポテトのコンディションはどう?」
「セルジオさん、ポテト担当の名波です。え~、ポテトですが、油の中でアップしてまして、揚がるまでにあと5分です」
「絶対に揚げられないポテトが、そこにある!」
「うるさいよカビラ。仕事に集中して」
「あの……、すいません。チーズバーガーとコーラだけでいいんですけど」
「お客さん、それじゃ予選勝ち上がれないですネ。せめてナゲット追加して攻めないと。守るにはまだ早すぎる時間帯と思いますネ」
「予選って何の話ですか? もういいです、分かりました。ナゲット追加でいいから早くしてください」
「ナナミ~、ナゲットの調子はどう?」
「セルジオさん、ナゲット担当の名波です。ナゲットですが、まだカチカチで体動いてないですね~。仕上がるまでにあと10分はかかりそうです」
「ロスタイム10分は長すぎでしょう。店長に相談ですネ。店長の松木さん、何かいい打開策、ないですかネ?」
「気持ちだよ気持ち~! ここ集中して1点取りましょう!」
「松木、話にならないネ……」
「絶対に揚げられないナゲットが、そこにある!!」
「カビラ首にするよ、仕事に戻りなさい」
「あの……、注文まだですか? 何分待たせるんですか」
「お客さん、切れたらダメですネ。日本はロスタイムで集中切れた『ドーハの悲劇』忘れてはならない思います。今が一番がまんの時間ですネ」
「もういいです! びっくりドンキーでハンバーグ食べます!」
「お客さん、完全に集中切れてますネ。それでは日本のワールドカップ出場、夢のまた夢だと思います」